きみのとなり


ベランダで、裕介は気まずそうに話し出した。



「どーいうこと!?」


「……兄ちゃん、風邪ぶり返してたんだ。それて、熱出してて。」


「え?」


「今日は母ちゃんも父ちゃんもいないから自分で電車でいつもの病院に行ったんだ。そしたら」


「……」


「駅の階段踏み外して、頭打って病院に運ばれたんだ……。今、母ちゃんも父ちゃんも兄ちゃんのとこにいってて……。俺も行きたいけど、兄ちゃんに風邪ぶり返して熱あること言うなって言われてるか…ら…」


そう言うと、裕介はわー!と泣き出した。


私もそれを引き金に裕介の方へ移動して、裕介を抱き締めて泣いた。










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