きみのとなり
「っ…!」
私はベランダへ飛び出した。
雲一つない青空を見上げて…
大きく息を吸って…
「バァーーカ!!拓ちゃんなんかっ……!」
拓ちゃんなんか…
「っ……」
大好きだよ…
ねぇ拓ちゃん…気付いて…
「…誰がバカだって?」
「…へ」
う…そ……
「拓ちゃん!何でいるの!」
てゆうか来るの早っ!!
「走って来たから。未来…こないだも何も言わないで帰って、それから会ってなくて、やっと顔合わせた時は……あんな場面だったし…」
「……何で?」
「え?」
「何で河野さんなの」
「…未来?」
私は壁を飛び越えて拓ちゃんの胸目掛けて着地した。
「うわっ…未来!…って…」
何で
何で
何で
「何で!私じゃダメなの!!」
「…未来…」
「っ…」
拓ちゃんのバカ…
止まらない
止まらない
「好き」