きみのとなり
黒板に委員長が競技名を書いていく。
ソフトボール、バスケ…
最後に“サッカー”と書いて委員長はチョークを置いた。
「じゃあ、決めまーす!手を挙げてください!ソフトがいい人!」
私は手を挙げなかった。
梢とバスケにいくと約束していたから。
バスケ…バスケ…
「ソフトは決定!じゃあ次バスケ…」
私は素早く手を挙げた。
周りの人も手を挙げる。
うわ…なんか人数多くない?
「…うーん……バスケ一人多いなあ…これだとサッカーが少なくなっちゃう。誰かーサッカーに移ってくれる人いませんかあ?」
絶対嫌。絶対嫌!!
観戦するのはできても
競技するなんてできない。
じゃんけんとか…ならないよね…?
「上原やれば?サッカー」
「はい?」
な…何を?
私は突然声が聞こえてきた方へと顔をゆっくりと向けた。
「す…鈴木君…?」