きみのとなり


見ると、鈴木君が真面目な顔で私を見ていた。




「…む…無理だよっ!大体、何で私!?」



「…石川先輩に教えて貰えばいいじゃん」




「え…拓ちゃん…?」




これは意地悪かな?



いや…鈴木君はそんな人じゃないし…




「未来ちゃんできる?」



「へ?」



委員長にお願いされる。




「よ~し!未来ちゃんやろう!」



委員長に続いてそう言うのはフットボールのクラブチームに入っている優子ちゃん。



名前に似合わずフットボール…ってみんな言ってる。




「ね!未来ちゃん!やろう!!私以外に他にもフットボールチーム入っている子いるし!!大丈夫!石川先輩もいるし!」



「え…でも…拓ちゃんは…」



「ね!!」




う゛…みんなが私を見つめてる…




「……はい…」



つい…返事をしてしまった。




「ほんと!?未来ちゃんありがとー!じゃあこれでバスケもサッカーも決まりです!みんな夏休み明け、頑張りましょう!」


委員長はにこやかに言った。




「未来ちゃん!頑張ろ!」



「う…うん」



優子ちゃんもにっこり…




わ…笑えないよ…





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