きみのとなり
次の日。
「あつーい」
私達は近くの公園にいた。
「がんばれー!未来ちゃーん!」
靴紐をキュッと結んで、私は真美ちゃんに手を振った。
裕介のくせにこんなにかわいい子が彼女なんて…
「よし!やるぞ未来!」
「はい!師匠!」
私は裕介に向かってガッツポーズをしてみせた。
「まずは、ドリブルの練習から。未来はボールを蹴れるかも分かんないからな!」
「ボールくらい蹴れるもん、多分…」
「じゃあ俺がこの小さいコーンを一列に置くからジグザグにボールを蹴りながら行ってみて」
「はい。師匠」
ボール蹴るくらい余裕だもーん…
よいしょ…
私はボールを真っ直ぐに蹴った。
「あぁ!!ボール!!」
蹴ったボールはジグザグなんかじゃなく真っ直ぐに跳んで行った。
「バカ!!真っ直ぐに蹴ったら真っ直ぐに跳ぶに決まってんだろ!足をうまく使え足を!!」
「は…はい…」
スパルタだな…裕介…
「まずはそっからかよ~」
裕介は頭を抱えた。