きみのとなり


「…いいじゃん。お母さんも一緒に見ましょう」



「…鈴木君、いいの?」



「うん。上原のお母さん面白いし」




私はびっくりして思わず目を見開いてしまった。




田中君じゃなくて…鈴木君がそんなこと言ってくれるなんて




「まぁ~…鈴木君、だっけ?あなたいい子ねぇ~~!!未来と大違い!」



「なっ!」



「私感激しちゃった。でもせっかくお誘いしてくれたのにちょっとお隣りにお呼ばれしちゃってね?ごめんなさいねぇ」



お母さんはホホホと笑ってエプロンを脱いだ。



「そうですか。残念」



「やだ~!ゆっくりしてってねぇ」



「はい」




お母さんは鈴木君にデレデレしながら家を出た。



おばさんはイケメンに弱い…



確かに…




「鈴木君、ごめんね!うちのお母さんうざかったでしょ!?」



私はお母さんが出て行った後、ハッとして鈴木君に謝った。




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