きみのとなり
サッカーと君
今日も暑い。
こんな日にはソーダ味のアイスが食べたい。
「おーい、未来ー!ボール蹴ってー!」
練習が終わったら、裕介にアイスをおごってあげよう。
そう考えていたら裕介が手を挙げながら叫んだ。
「あ!ごめーん!」
私は慌ててボールを蹴る。
「えいっ」
「あー…」
あれれ?
「ごめん!裕介!」
変な方向へとボールを飛ばしてしまった私は
わざわざそれを取りに行ってくれた裕介にパチンと手を合わせて謝った。
これはアイス二本だな…
「うーん…未来、間に合う?」
「わ…分かんない…」
「うん。これじゃあシュートもきまらないよな…」
裕介は、うーんと真剣に悩んでくれている。
何だか申し訳ない…
「なぁ未来?」
「はい。お師匠」
「…兄ちゃんじゃあ、ダメなの?」
「……た…拓ちゃん…?」
思わず声が裏返ってしまう。