きみのとなり
球技大会
夏休みは何で過ぎるのがこんなに早いのか…
「待ちに待ったこの日が来ました…」
今私は、優子ちゃんの隣に立って、みんなと円陣を組んでいる。
「絶対優勝して、悔いの残らない球技大会にしましょう!」
優子ちゃんのその言葉に、みんな“おーっ!”と言って頷いた。
そう…
今日は球技大会だ。
私は拓ちゃんとの練習の時みたいに頭の高い位置で髪を結んだ。
円陣を組んだ後、私はテントに戻ってペットボトルのお茶を飲んだ。
「未来ちゃん!」
「わ!」
突然、ポンと肩を叩かれた。
「ああ、ごめんごめん!」
「なんだ、優子ちゃんか…びっくりしたよ」
振り返るとそこには優子ちゃんがいて、ニッと歯を見せて笑っていた。
「未来ちゃん!期待してるからね!」
「…はは」
期待されても…
って内心思ったけど、とりあえず頷いておいた。
優子ちゃんも含め、みんな張り切っている。
私も、拓ちゃんとの練習の成果、出さないとな…