きみのとなり
その後もみんな頑張って点を追加したんだけど、やっぱり相手も決勝まできているだけあって
うちのクラスが1点だけリードしているという苦しい試合になっていた。
だけどそんな時…
ピッ!
突然、審判の笛が鳴った。
「2組、ボールが手に触りました。反則です」
なんと、相手チームが反則をした。
生徒会役員が表情ひとつ変えずに言うものだから、相手チームの子達は
膨れっ面をしている。
「PKを行います。3組の人は誰が行うか決めてください。決まり次第試合を再開します」
一人かぁ…
ここはやっぱり優子ちゃんでしょ
絶対決められるよね
うんうん…
「じゃあ、蹴るのは…未来ちゃんでいいよね!」
……はい?
「…今…なんて?」
未来ちゃんでいいよねって…聞こえた気がするけど…
私は優子ちゃんに聞き返した。
「だから!未来ちゃんがPKに出て!大丈夫!」
「ええ~~!?無理無理!」
私はブンブンと首を横に振った。