きみのとなり
「あんたはもう!裕介君よりお姉ちゃんなんだから!大人気ないわよ、本当!!」
出た出た…お母さんの裕介庇い…
「まったく…ごめんなさいねぇ…裕介君も拓海君も」
お母さんはそう言うと、フッと笑ってから私を見て冷蔵庫へと向かった。
「何…」
「あんたにはないのよ!ほら、もらったぶどう食べてなさい。」
そう言ってお母さんは私にぶどうを渡した。
そして冷蔵庫から出してきたのは……
「あーー!!プリンー!!」
1つ200円の高くておいしいプリンだ。
「はい。裕介君と拓海君に!」
「わーい!おばさんありがとう!!」
「すいません。おばさん」
お母さんは意地悪だ。
「うふふ!おいしいプリンだからね!」
「お母さんの意地悪!!」
「はいはい。わかりました」
私が抗議しても、お母さんは私の話を流した。
ケチ。
「ほら!未来は勉強しなさいよー?」
「……するもん」
私はハァとため息をついて、自分の部屋へと足を向けた。