ご主人様はペット様






ある日私は、先生の頼みで教材を運んでいた。


……委員長の小池と一緒に。


実は、小池は初恋の人だから……


ちょっとドキドキ。


未だに好きかもしれないし。


「根元は、めしつかい辛くない?」


「辛くないよ?たまにご褒美くれるし。ってか、ウチはあんたのペットを世話してるんですが?」


「ははっ。だよな。そうだそうだ。よし、じゃあ俺にご主人様♪って言ってよ。これ、ご主人様命令ね」


「う、うわぁ……。
ご、ご主人…様…?」


……………恥ずかしい。


「うぁー!!根元が可愛く見えてきた!!」


そう言って私の髪の毛をクシャってやった。


それは、あの松野のときと違うドキドキに襲われた。


……やっぱり…まだ…。


やっぱりまだ、私は小池が……


好きなんだ。



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