ご主人様はペット様






「那美…」


ご主人様は、目を瞑って私に顔を近づけた。


「ご主人様…」


あと2cmぐらいで唇が触れるとき…


ご主人様は目を開けた。


こんな至近距離で目があうと…照れる。


「名前で読んでよ。今から…ずっと」


………今さら恥ずかしいな…でも、愛する人の名前だから…。


「拓哉…」


「よく出来ました」


そこで、私とご主…拓哉の唇が触れた。


一瞬、触れるか触れないかのキスだったけど…


私にとっては初めてだっから…とても長く感じた


唇が離れてから


「恥ずかしいけどこれ、俺のファーストキス」


「……あははっ」


「なに笑ってんだよ…」


「私も…。私も初めてだよ」


「え、嘘!?」


「マジだ」


私たちは、笑っていた。




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