ご主人様はペット様
「別にやじゃ…」
「無理すんなって。じゃ、これからお前は根元だから」
そう言うと松野は微かに微笑んで去っていった。
………小池と縁を切ってから一週間が経った。
私は、唯一松野と繋がっていた縁を切られた。
…あれほどヤダっためしつかいから抜け出せたのに。
悲しいのはなぜ?
私はもう、松野のめしつかいじゃない。
……ただの根元那美。
……こんな気持ちじゃ、自由になったのに、飛べない鳥と一緒だ。