雲に届け 想い
「だから、飛行石だって」

沙織は真面目な顔をして答えた。

信じようとしない誠に沙織は続けた。

「その石があると、空を飛べるの。
で、行き先は雲の上にある、私の住む町。
わかった?」

誠はさらに疑いの目を沙織に向けた。

「誠くんも映画で見たことあるでしょ?
天空の城のなんちゃらって映画。」

その映画を誠は見たことがあった。
かなり昔の映画だが、今も人気のあるアニメだ。

誠は頷いた。
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