僕たちの時間(とき)

“蓋”が弾け飛んだ。

　もう、隠すことはできない……！

「図星だな。おまえの場合、すぐカオに出る」

「――げ」

「今サラ遅ェよ。顔見なくたって、図星指される都度黙りこくってりゃあ、すぐわかる」

　身も蓋もない光流のそんなもの言いに、それこそ僕はひたすら黙りこくるほか無く。

　もうバレバレだ。――否応なしにそう思えた。

　光流の前では、偽れない。

「オレは……やっぱり間違ってるのかな……」

「さぁな。どれが正しくて、どれが間違っているかだなんて、そんなの俺が言えたことじゃねーしな」

「…………」

　だが、光流の言葉は僕を突き放す。

　確かにその通りだ。

　僕自身のことは、僕自身にしか決められないのだから。

　それは解っている。

　しかし……なら、僕はどうすればいいと……？

「原因…、解ってるんだろーな？」

「えっ？」

　突然投げ掛けられた言葉の意味がわからず、僕はただ光流を見つめた。

「これからどうすべきかを決めるのは、おまえ自身だ。俺に頼るな。俺が何を言ったとしても、最後に決めるのは自分(おまえ)、なんだからな」

「うん……」

「それが解ってるなら、こうなった“原因”を考えてみりゃいいんだ。それもわからずに先を進もうとしたって、できるはずがない」

「原因…て、言っても……」

「わかってないのなら、ハッキリと教えてやろうか？」

「え……？」

「藤沢。…じゃあ、ないのか？」

「――――!?」