僕たちの時間(とき)
《EPILOGUE》
(綺麗だなぁ……)
桜の樹の幹によりかかり、手の中で卒業証書の入った筒をもてあそびながら。
私は、ボーッと桜の花びらが散る様を眺めていた。
今日は〈卒業式〉だった。
1年間しか通えなかったこの中学校とも、今日でお別れ。
この学校、好きだったのにな……特に、この土手いっぱいに並ぶ桜が……。
今いるこの場所…美術室の裏の、土手と学校を区切るフェンスが唯一途切れている所を出て、すぐ右に在る桜の樹の下。
ここが、私の秘密の特等席。
瞼の裏にやきついている、淡いピンクの幻影(イリュージョン)……、
ここの景色に、そっくりなんだ……!
桜の樹の幹によりかかり、手の中で卒業証書の入った筒をもてあそびながら。
私は、ボーッと桜の花びらが散る様を眺めていた。
今日は〈卒業式〉だった。
1年間しか通えなかったこの中学校とも、今日でお別れ。
この学校、好きだったのにな……特に、この土手いっぱいに並ぶ桜が……。
今いるこの場所…美術室の裏の、土手と学校を区切るフェンスが唯一途切れている所を出て、すぐ右に在る桜の樹の下。
ここが、私の秘密の特等席。
瞼の裏にやきついている、淡いピンクの幻影(イリュージョン)……、
ここの景色に、そっくりなんだ……!