僕たちの時間(とき)
*
「2人を見ていることが辛いの……こんな状態にあって、あんなにも穏やかな雰囲気を醸し出している2人が……すごく痛々しく見えて、すごく心が苦しくなって……もう、どうしていいか、わかんなくなるの……!!」
きっと自分が泣いていることにさえ、気付いていないんだろう。
嗚咽も洩らさず、ただ涙だけが、満月の頬の上を静かに止め処(ど)なく流れてゆく。
「死んじゃうんだよ、水月……? 聡くん、遺(のこ)されちゃうんだよ……? そうやって引き裂かれてしまうことが、辛くないハズなんて無いのに……怖くないハズなんて無いのに……! ――それなのに……なんで、あんなにも静かに穏やかに、想い合っていられるのかなあ……? あまりにも脆くて壊れそうで、それなのに無理しているようには見えなくて……でも無理しなきゃあんな風になれないって思うと、すごく強くて……あまりにもキレイ過ぎて……そんな2人を見るたびに泣きたくなるの……!!」
「2人を見ていることが辛いの……こんな状態にあって、あんなにも穏やかな雰囲気を醸し出している2人が……すごく痛々しく見えて、すごく心が苦しくなって……もう、どうしていいか、わかんなくなるの……!!」
きっと自分が泣いていることにさえ、気付いていないんだろう。
嗚咽も洩らさず、ただ涙だけが、満月の頬の上を静かに止め処(ど)なく流れてゆく。
「死んじゃうんだよ、水月……? 聡くん、遺(のこ)されちゃうんだよ……? そうやって引き裂かれてしまうことが、辛くないハズなんて無いのに……怖くないハズなんて無いのに……! ――それなのに……なんで、あんなにも静かに穏やかに、想い合っていられるのかなあ……? あまりにも脆くて壊れそうで、それなのに無理しているようには見えなくて……でも無理しなきゃあんな風になれないって思うと、すごく強くて……あまりにもキレイ過ぎて……そんな2人を見るたびに泣きたくなるの……!!」