僕たちの時間(とき)

4.――“surrender”

「――じゃあ、そろそろいこうか。準備はいいかい?」

「…いつでもどうぞ」

 僕の返答に軽く頷き、山崎くんが「聡」と、隣に座っていた渡辺くんを促がした。

 まるで渋々…といった体で、座っていた椅子から、ゆっくりと彼が立ち上がる。

「オレもOK。いつでも始めていいよ」
< 241 / 281 >

この作品をシェア

pagetop