僕たちの時間(とき)




 最初は……本当にごく普通の、ありふれた日常だったのだ……。

 しかし、もう既に近付いていた。

 僕らの行く手に広がる、黒い雲が。

 ――僕らを変えゆく、運命の第1歩が……。


 悪夢のような時間の中で、水月を強く抱き締めていることしか……、

 それ以外、僕には出来なかった……―――。
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