僕たちの時間(とき)
*
突然、僕の目にひときわ眩しいネオンが映った。
顔を上げると、その光に向かって走っている路地が、僕の前にあった。
まるでそこに誘(いざな)うかのように、光は輝く。
だがしかし、あえて僕は見慣れた大通りの人込みの中へと曲がっていった。
――気がついてみると僕は、いつものライブハウスの入口の前で、1人ボンヤリと立ち尽くしていた……。
僕は何も気付いてはいなかったのだ。
選ぶべきではない道を歩みかけていること。
それが、僕に寄せられる信頼を裏切ってしまうだろうものであること。
そして何よりも……僕自身が正しい道を見失ってしまっている、ということにさえ……。
今はただ、全てを忘れてしまいたかった。何もかもを。
ただ、それだけだった……―――。
突然、僕の目にひときわ眩しいネオンが映った。
顔を上げると、その光に向かって走っている路地が、僕の前にあった。
まるでそこに誘(いざな)うかのように、光は輝く。
だがしかし、あえて僕は見慣れた大通りの人込みの中へと曲がっていった。
――気がついてみると僕は、いつものライブハウスの入口の前で、1人ボンヤリと立ち尽くしていた……。
僕は何も気付いてはいなかったのだ。
選ぶべきではない道を歩みかけていること。
それが、僕に寄せられる信頼を裏切ってしまうだろうものであること。
そして何よりも……僕自身が正しい道を見失ってしまっている、ということにさえ……。
今はただ、全てを忘れてしまいたかった。何もかもを。
ただ、それだけだった……―――。