俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
さっきと同じ柔らかい微笑みを浮かべた彼女は頭を下げて去っていった。
落ち着いていた心臓がドクドクと心拍数を上げる。
前にいる2人に気付かれないよう、呼吸を整えるためゆっくりと息を吐き出した。
「それではまず」
―――社長の言葉を合図に、俺の面接が始まった。
絶対にこの会社へ入りたい!
自分がこんなに強く固執したのはいつ以来だろうか。
20代になってからの8年の間ではなかったな。
面接した会社を出て、駅前にある喫煙所へ辿り着くとそばにあったベンチに腰掛ける。
「疲れた」
ホントに緊張しすぎて疲れた。