俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
頭を仕事モードに切り替えたものの、携帯を持つ手でボタンを押し電話に出た。
得意先からの電話で、この決算月の月末に大量注文を言ってきた。
売上としては嬉しいものの、今からだと在庫を動かすのが難しいかもしれない。
「うちも決算月なんで、ちょっと事務所に確認してから折り返します」
ご注文ありがとうございましたと言ってから電話を切った。
時計を見るとあと少しで定時の18時。
「ぎりぎり間に合いますかね?事務所」
伊藤は横で俺の電話の内容を聞いていたのだろう。
「取りあえず掛けてみる」
固定電話でなく会社の携帯を開いたのは手に持っていただけの無意識の行動。