俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
帰宅すると、家の中はひっそりとしていた。
―――妻は実家へ戻ったのだろうか?
リビングのソファーに鞄を置き、ネクタイを緩めながら部屋の電気を付けると
「おかえりなさい」
驚いて声のした背後に顔を向けると、ダイニングテーブルに妻が座っていた。
「びっくりした?」
「あぁ」
「ふふ。驚かそうと思って」
微笑む妻に吐き気がした。
―――またか・・・?
「お義母さんの・・・具合は?」
「あっ、今は落ち着いてるから大丈夫なの」
そう言って俺から目を逸らした妻に俺は自分の考えが間違っていなかった事を知る。
だけど、明らかに騙されたと分かるのはあの時・・・
―――ストーカーの話以来の事。