俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
もう1人の女性は、俺が入った時からすでに電話で話していて
彼女は俺に「失礼します」と断ってからそばにあった受話器を手に取る。
「ハイ、株式会社△△です」
―――電話を受ける横顔に意識を奪われる。
「鈴木さん、ご無沙汰しています。調子はいかがですか?」
さっきの営業用とは全く違って柔らかく微笑んでいる彼女はとても綺麗で。
ありえない・・・
彼女の笑顔に目を奪われたまま、無意識に手が左胸を押さえる。
彼女の口から零れる声とその綺麗な横顔に
―――人生で初めて一目惚をした瞬間だった。