俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
「歓迎会の時・・・っと」
思わず言いそうになって口を引き締めた。
「歓迎会?」
「いや、何でもないから」
早く行こうと高橋を促し、足早に忘年会会場へと向かった。
社長の音頭で忘年会の宴会が始まった。
高橋や北田や相馬の話を聞いているふりをしながらも、聞いていなかった。
俺の全神経は・・・
―――片瀬さんへと向けられていて。
「どうしたんだ?佐々木は」
「何かあったのか?」
「さぁ」
―――同期がそんな話をしているなんて全然気付いていなかった。