俺と彼女の関係〜真剣な浮気〜
ひとつ深呼吸してから彼女に声を掛けた。
―――「隣、いいですか?」
心臓がバクバクと音を立てる。
「どうしてですか?」とか「何ですか?」とか拒絶されないか。
彼女の一言が永遠に聞けないように思えた時
「どうぞ」
そう言って彼女は振り返り、瞳に俺を映してくれた。
―――絶対に失敗はできない。
そして、もう・・・
―――後には引けない。
彼女に近づくため、俺を変えるための・・・
―――結末のない大舞台に自らの意志で立ち、幕を開けた瞬間だった。