キミが好きなのに



……え。

そうなんだ。


だったら今日のデート楽しみにしてたよね。


なのに、私……由菜に頼まれた事とはいえ、橘くんのこと騙してる。


橘くんも私が由菜だって思ってるから、お金を払ったに違いない。



それなのに私は……。



「由菜。暗いから気をつけろよ?」

「うん……」



私は由菜じゃないの。ごめんね橘くん。



橘くんに優しくしてもらうと辛いよ。



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