紅い煙草と鉱石人形
バタンーッ


 勢いよく、サクラの部屋の扉を開け、橘は部屋を見回した。


「パパ?キュウにどうしたの?」

お茶を持ったサクラが遅れて部屋に入る。

部屋には橘とサクラ以外、誰もいなかった。


「あれ?…おきゃくさま、いない…」

橘はサクラの部屋以外も見て回った。



だが、どこにも橘とサクラ以外、誰もいなかった。



「ーサクラ、どんな奴だった!?」


再びサクラの部屋に戻って来た橘は、戸惑うサクラの肩を両手で掴み、強い口調で問う。



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