紅い煙草と鉱石人形

ー鉱石人形ー


 その存在は、人の様で人ならざるもの。
 

動力を鉱石とし、人の様に商業・工業・芸術、あらゆる面でその存在は今や、欠かせないものとなっていた。


 人により創られた存在。


ゆえに、見目麗しく。表でも裏でも、望む者は多かった。


ただ、製造を手がけるセンツァー社の販売基準は品質(クオリティー)が高く、需要に供給が追いついていなかった。


そのため、高額で保安(セキュリティー)も厳しく、誰もが手に入れられるモノではなく、故に、裏での取引きは必然だった。



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