紅い煙草と鉱石人形
「ナイショ。今の世の中、公安の警備部長として表で動いてるだけじゃ、この中央都の安全は守れない。それなりに裏のつながりがないと…」
ーと、喋りすぎた、とでもいう様に、露花は口元に手をやる。
「こっちのことはいいのよ。問題はあっち」
そういい、露花は口元の手を目の前に広がる屋敷へと、差した。
すると、その露花の指先に、一人の少女が、
「ーえ?」
思わず、紫苑と露花の声が重なる。
「うちにおきゃくさま?」
かわいらしい声で、その少女が問う。
歳の頃は、7、8歳。