2人で

「お前案外良い奴なんだな。ところで、最近どうしてたんだよ」

竜司はしばらく学校にも来ていなかった。
何をしてたんだろうか。

「案外は余計だ。クラブで女漁りしてた」

「まじかよ。中学生がやることじゃないよな・・」

こいつだけ噂は本当だったんだな。

見直した手前、呆れた声が出た。

竜司は随分楽しんだみたいで、そのクラブでの話を語っている。

少し羨ましいな、と思う。

「ていうかさ、俺の噂なんかで学校の奴ら盛り上がってるみたいだけど、よっぽど暇なんだな・・。
もっと面白いネタなかったのかよ」

俺は少し目立ちたがりなところがある。
だから、噂の的にされても万更でもないが、とりあえず困っている雰囲気を漂わしておいた。


「確かに!どうでもいいネタだよな」

「・・・」


・・批判して欲しかったな。

竜司か激しく同意してくるので、何だか複雑だった。
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