2人で

「・・・・ん」

頭がぼんやりする。

そっと目を開けて、ベッドにある時計を見た。


時計はPM21:00と表示している。


結局あのまま寝てしまったんだ。

確か、今日は親が明日の夜まで帰らないから、夕飯は自分で作るか外食にしてって言われてたんだった・・。

・・・お腹すいたな。

拓哉のことで悩んでても、食欲は健全で困る。

ダイエットしたかったんだけど・・しょうがない。
自炊は時間かかるから、外食にしよう。

そう思って、手早く私服に着替えた。
財布と携帯だけ持って行こう。

玄関を出て、ドアの鍵を閉めた。
ついでにポストも確認すると、一通の手紙が入っていた。

「・・あ。瑞希さんからだ」

瑞希さんとは、1年程前にチャットで知り合い、仲良くなったので文通をしている。

字が綺麗で、丁寧な言葉を使うので年上の女性なんだろう。

とても落ち着いた感じの人だからか、よく相談にのってもらうこともある。

・・最近は拓哉のことばかりだけど。

また暗い思考に陥りそうだったので、それを振り切るように封を開けて手紙を確認した。

内容は、私のこと心配してくれている様なことが書かれていて、瑞希さんの優しさが感じられた。

良い人だな・・・。


続きは店の中で読もうと思い、駅前のファーストフード店へ向かった。


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