2人で
何で話かけてくれないの?何で私に素っ気ないの?
私何か拓哉を怒らすことした?
私のことうざくなった?
嫌いになった?
そんなことばかり考えては、後ろ向きな自分が嫌になる。
「私のことどう思ってるの?」
聞いて、はっきりさせたかった。
どうか嫌われてませんように、と祈りながら。
「好きだよ」
「・・えっ」
好きという言葉にドキっとさせられる。
俯いていた顔を上げ、拓哉に向き直ると真剣な顔をして、こっちを向いていた。
「すごく好き。・・こんなに悩んでるなんて知らなかった」
「拓哉・・・?」
「ごめん」
本当に申し訳ないという気持ちが伝わってくる。
「じゃあ、何で・・」
離れたりしたの?
「好きだからだよ」
即答する拓哉。
「訳分かんない。好きなら離れないでよ」
そう言い、また俯く。
拓哉の好きと言われ続けた所為で、妙に緊張してしまい目が合わせられない。
「ゆいには分からない。俺の気持ちなんて」
責める様な言い方に、少しムッとした。
「何よそれ。何も言ってくれなかったら分かんないじゃない」
「俺だって傷ついたんだ。ゆいが勝手なこと言うからさ・・」
「・・?私がいつ勝手なことなんて言ったのよ」
記憶にない。
けど、気付かない内に傷つけていたなら誤った方がいいよね・・。
「・・ごめ」
「誤るなよ」
「理由も分からないのに誤るな」
・・怒られてしまった・・。
「でも理由分からないよ」
「分かんなくていいんだって。それよりもさ、お前に言いたいことあるんだよ」
「・・え、でも」
「終わったことだし、もういいんだよ。今からする話の方が重要だし」
「・・分かった。話して」
何だろう・・。