二人の秘密



涼ちゃんは私の腕を優しく引き寄せ小さく本当に小さく耳元で囁いた。


それを聞いた途端。
私の目から涙がボロボロ溢れて。


「泣き虫……」


涙が止まらない私の目尻に一つ優しくキスを落とした。

「だって涼ちゃんがッ……」



――― 一生離せないけど。いいよね―?


そんな事言われたの初めてで。

好きな人が私を好きだと言ってくれる事がこんなに幸せ何だと初めて知った。
そしてゆっくり重なった唇に、好きな人とするキスがこんなに泣けてしまうほど幸せなんだとも知った。

何度も何度も。

離れてはまた近づき。

重なり合う唇が。
本当に本当に嬉しくて。
重なった唇が離れた時には。

自分から涼ちゃんにキスをしていた。

もっと感じていたくて。 もっと貴方を知りたくて。


涼ちゃんの首に手を回した。


すると強く引き寄せられた頭にどんどん激しくなるキス。

何度も角度を変えては深く重なり合う。

やっと離れた時には私は息が上がっていて。

涼ちゃんに寄り掛かっていないと立っていられないほどだった。

「足りない…莉子…」


甘く低いその声に私の耳から体全体を痺れさせる。
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