二人の秘密
「おめでとう!!!!」
「えッ!?きゃッッ!!!!」
急に飛びついて来た百合に私は倒れ込んだ。
「やったね!!やっとだね………叶ったんだね…グス…」
抱き着いた百合は泣いていて。
何度もおめでとうと言ってくれた。
そんな百合を見てまた、私も泣いてしまった。
「百合ぃ……」
「莉子おぉ!!!!!」
二人で馬鹿みたいに泣いて、笑って。
やっぱり百合は私の大事な親友。
涼ちゃん。
私幸せだよ。
こんなに喜んでくれる友達がいるよ。
―ピリリリ♪
まだ抱き合ったままの私たちは鳴っている携帯を揃って見つめる。
光っているのは私の携帯だった。
「もしかして……」
百合はニヤッと笑い私の携帯を手に取る。
「ビンゴ!!!!!」
そう言うと百合は私の目の前に携帯を差し出した。
携帯のディスプレイには
―矢神涼―
の文字が写し出されていた。
「待ってるからあ!!!」
そう言うと百合はベッドにダイブする。
「もう!!!///」
私は百合を軽く睨みながらベランダに出た。
通話ボタンをゆっくり押し深呼吸をしてから、電話を耳に当てた。