二人の秘密


「もしもし……」
『莉子―?』


―トクン


何故だか分からないけど今無性に涼ちゃんに会いたくなった。



『なかなか出ないから寝たかと思った』

そう言って涼ちゃんは笑った。

『起きてたよね??』

会いたい。
涼ちゃん…

『莉子?オラ!聞いてんのか』

いじけた声も好き。
ちょっと強めな命令口調もたまらなく好き。


『そろそろすねるぞ』

いいよ。
すねた涼ちゃんも大好きだよ。

『莉子ー?まじ寂しいから……』
「大好きだよ」
『は……?』

どんな涼ちゃんも大好きだよ。

だから涼ちゃん。

涼ちゃんもそうだといいな。

「好きすぎておかしくなりそうだよ」
『あの…莉子?』

何言ってんだろ。
普段は絶対言わないのに。

「会いたい先生。大好き」
『莉子ッストップ!!!』

電話の向こうで焦っているのが分かった。

幸せを感じすぎてるね。だからかな。

会いたくて会いたくて仕方ない。

「先生会いたいよ」
『………勘弁して///』


涼ちゃん今、どんな顔してる―?
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