二人の秘密




「でしょーね」

「おまえねーあんましおじさんをいじめんなあ!じゃな」



壊れちゃった、無くなっちゃった。


もう……戻れなくなっちゃった………


「うッ………」



苦しい。悲しい。


寂しい………………


涼ちゃんの中ではもう終わってるンだ。

私はもうただの生徒なんだね……


私は……
そんなに早く割り切れない。

そんなに強くない。

そんなに強くないんだよ…………


誰か助けて。

助けて 助けて………



私は…………

「おいで」
「え……」


私は龍君に手を引かれて訳も分からず歩き出す。


「龍君っ!?ちょッ」
「いいから」


龍君はどうして私に優しくするの?

会ったばかりなのに……

ちらほらと登校してくる生徒が私達を見ていた。

その中に私は百合を見つけた。

百合!!!!!


「りッ莉子!?」


明らかに驚いた様子の百合が一瞬見えてすぐにみえなくなってしまった。
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