二人の秘密
「謝らないで!むしろ………ありがとう………」
私は必死に龍君に伝えた。
「分かったから………////」
口に手を当てて、恥ずかしそうに視線を外した龍君は、とても可愛かった。
少しずつ変わり始めていた私の感情。
本当の気持ちに目を背けていたのにも気付かずに。
ただ…………
この人だけは。私を、助けてくれたこの人だけは。
傷つけたくはないと思った。
悲しい顔だけは………
見たくなかった。
龍君がいたから、私は笑えたんだよ。
今でも私にとって龍君は大事な大事な人だよ。
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