二人の秘密



ごめんね。


私は馬鹿だから。


涼ちゃんしか、考えられないんだ。


ごめんね。


幸せになってね、龍君。




私は雨が降りしきる中。

歩いて家まで向かった。


ビショビショになって帰って来た私を見たお母さんは。


何も言わなくても。
分かっていてくれている気がした。


優しく微笑むと、
「お風呂入っておいで」
そう言った。


私は思う。


私達は一日の密度が濃いと。


一日の中でたくさんの事が起こる。


喧嘩したり、仲直りしたり。


告白されたり、ふったり。


泣いたり、笑ったり。


だから、青春なのかな。
それが青春なのかな。


答えは分からないけど。

私の答えはそれなんだ。









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