二人の秘密
緊張しない訳がナイ。
だって、二人きりなのだから。
何を話せばいいの?
どんな、顔をすればいいの?
「ッッ〜」
いてもたってもいられなくなり、私は鞄とマフラーを掴み取ると足早に教室を出た。
生徒指導室へと向かう間。
高鳴る心臓を押さえる事はできず、それとは反対に不安に押し潰されそうだった。
もし貴方が本当に、教師として私を呼んだのなら。
私は一体どうなるのだろう。
泣き崩れてしまうのかな。
それとも、無理して笑うのかな。
どちらにしても、
私には悲しい選択。
考えただけで涙が溢れた。
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