二人の秘密
もういっそ
どちらでも良いと思った。
この抱きしめてくれる腕が私のものになるのなら、もう一度永遠を信じていいのなら……………
もう
なにもいらない。
なにも望まない。
貴方だけ居てくれたなら…………
「好きだ好きだッ………」
強く強く。
離れない様に。
お互いを確かめる様に。
私も大きな背中を抱きしめ返す。
ほんのり私の鼻を霞むのは 貴方の香り。
広い胸から聞こえるのは貴方の鼓動。
私を包む温かな体温は………貴方の体温。
「わたしもッわ……たしも…!!……好き 大好き……」
私の涙が涼ちゃんの胸を濡らす。
「莉子…………」
私の名前を呼んだのと一緒に体が離れる。
瞬間温かかった体が一気に冷たくなり、離れた距離が酷く悲しく感じた。
でも――――――、
.