二人の秘密
柄にもなく震えている
自分が可笑しくて、
恥ずかしくて。
(えいッッ!!!)
思いきり開けたドアの
向こうには………
生徒指導室全体を
照らす夕日が
あった。
冬になり日が暮れるの
が早く、
まだ4時だというのに
夕焼け空だった。
「綺麗ぇ……」
私は入口に立ち尽くしたまま
ただ赤く綺麗に
色づく空を
見ていた。
「何突っ立ってんだよ」
後ろから
聞こえた声に
一気に高鳴りだす心臓。
見なくても分かる。
涼ちゃん……