二人の秘密



「初日から遅刻かあ……いい度胸してんね?」


資料を片手に私の
すぐ後ろに
立っていた涼ちゃんに
頭がパニックになる。



「やッあの!!!違くてっっ!!わ わわわたしッッ!!」


完全に何を言っているか 分からなくなった
私は
身振り手振りする。


「ははッ!!分かってる。社会の補習だろ。そんな必死にならなくても!」


―ドクン

やっぱりずるい。
何で……?
何でそんなふうに
笑いかけるの…??

何で………
私はこんなにドキドキ
してるの……??


「あー笑えた。………山下?」


ただぽーっと
涼ちゃんを見ていた
私に気付き
不思議そうに見つめる。

「なッなななんでもナイ…です。」


私今どんな顔してる?
涼ちゃんに
どんなふうに
見えてるの――?
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