二人の秘密
「莉子?なんかあった??」
そんな私に志緒姉はすぐに気付き、私の手を握る。
「え!?何ッ泣いてる!?」
さすがに私の涙腺ももう我慢出来なかったらしく、私の瞳からぽろぽろと涙が溢れ出る。
今日……泣いてばっかだなあ…私。
「康介………ごめん。今日は帰れる?」
「了解。うるせー莉子が泣くなんて珍しいしね?」
と 私の頭をぽんぽんと優しく叩く。
「ごめんね康介。」
私は泣きながら康介に謝る。
「よっぽどなんかあったんだろ?気にすんな。大好きな姉ちゃんに聞いてもらえ。」
そう言うと珍しく優しい表情を見せ、帰って行った。
「莉子?私の部屋行こうか?」
優しくあやすように私の髪を撫でる。
「志緒姉ッごめんね……」
いつもいつも。
志緒姉には迷惑かけてばかりで。
謝っても謝りきれない。
「何言ってんの!莉子のわがままなんか康介に比べれば!!」
と 階段を上りながら言う。