二人の秘密
「うん。」
今更隠しても仕方が無いし。
「………」
「反対……?」
私を見たまま固まる志緒姉に静かに問う。
本当は怖い。
今まで人を好きになれなかった私がたった一日で。
たかが何時間で
しかも先生に恋してしまうなんて。
自分でだって驚いている。
「……か!」
「ぇっ?」
急に顔を上げた志緒姉に驚き声が上ずる。
「莉子のッ馬鹿あぁあ!!!」
「?!?!?」
(やややっぱりッ反対!?)
余りの剣幕に私は思考回路がおかしくなりそうだった。
「なんっで反対なのよ!!!」
「へ…………?」
″何で反対なのよ!″ ???
てっきり大反対されると思い込んでいたため、随分マヌケな声が出てしまう。