二人の秘密



次の日。
志緒姉に貰った言葉を胸に朝1番で学校に向かった。


朝早い電車はいつもより何倍も空いていて。
いいことがありそうだ何て、訳も無く、ただ漠然とそう感じていた。

まだ教室には誰もいなくて。当たり前なのに何だか自分だけこの空間にいる気がした。


「空………綺麗。」

ふと零した言葉に私は恥ずかしくなる。

「写メっとこー!!」

私は内ポケットから携帯を取り出した。



これが私にとって初めての写真。
私の未来への一歩だったと今になると感じている。
初めて感じた感覚。
初めて撮った写真。
今も昔も変わらない私の宝物。
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