二人の秘密
「下ッ!!山下!!!」
「はいやあ!?!!!」
「………………」
「「アハハハハッッ!!!」」
あ………れ??
私何してた!?
「お前な………はいやあ…って……。こんな生徒がうちのクラスだと思うと……」
「そんなッ!?」
どうやら私。
大好きな涼ちゃんの大好きな数学(大嘘)の時間に
ぼーっとしていたらしい。
だって!!!!
だってだって!!
涼ちゃんが何を考えてるのか分からないから。
何で偽りの彼女なんかが必要なのか。
何で私なのか。
何であんなに哀しい目をするのか。
聞きたいことばかりで。
私の頭は混乱するばかりだった。
偽りの愛?
偽りの恋?
そうじゃない。
私と先生の間には、
愛も恋も
存在なんてしていなかったんだ。