二人の秘密


どうして涼ちゃんは
私を求めるんだろう。



―あれから
私達を気まずい空気が包んだ。

でも、ふと涼ちゃんと目が合った瞬間、優しく優しく微笑みかけたから、私は顔を赤くせずにはいられなかった。

『可愛い』
『ばッ馬鹿じゃないですか!?』

私は恥ずかしくなり涼ちゃんより早く生徒指導室を出た。

『廊下は走るなー!!』
『…………』


恥ずかしくて走った私に涼ちゃんは笑いながら
そう言った。
私は立ち止まると後ろをゆっくり振り返る。

『んな 怒んなよ』

追い付いた涼ちゃんは私の頭を乱暴になでると、楽しそうに笑いながら歩いていった。


ゆっくり。
ゆっくり変わっていけばいいよね?

涼ちゃん………。
例えこの関係が泣く事になったとしても。
私はきっと貴方が
好きだよ。
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