二人の秘密
「先生!写真撮りたい!!」
偽彼女を引き受けてから三日がたった日の放課後。
開き直った私はとことんこの関係を思いきり楽しもうという考えに変わっていった。
「ヤダ」
涼ちゃんは私の方を一度も見ずにそう答えた。
「えー!?ヤダヤダ!撮りたい!!」
負けじと私も言い返す。
すると涼ちゃんを私を見て苦い顔をする。
「だめ!?」
必殺潤目攻撃!!!!!
くらいなさい!
「……………ダメってか」
「てか!?」
「待ち受けにはしないでよ?」
手を口に当てて恥ずかしそうに私を横目で見る。
こ………れは………
「可愛い」
可愛すぎるー!!!!!!
つい 口がすべり私は口を塞ぐ。
「むかつく………。プリント二枚追加な。」
「嫌だあぁああ!!ゴメンなさい!!!!」
「嫌だ。」
最近わかった事。
涼ちゃんは案外子供。
嫌だと言い出したら曲がらない。
そこが堪らなく好きなんて言ったら、きっとみんな笑い飛ばすだろうな。
「ったく。ほら、携帯よこせよ。」
なんだかんだ言って私のわがまま聞いてくれるんだよね。
「先生眼鏡かけてよ」
「何で?」
「眼鏡フェチだから!」
嘘。
先生だから。
先生がかけてる姿が好きだから。
「変な奴……」
そう言うと私の横に座る。
「ちゃんと笑えよ」
「うん!」
近い近い近い!!!!
内心緊張しながらも大好きと心の中で呟きながら、今一番の笑顔をむけた。
「ん。撮れた。」
「ぁりがとー」
瞬間、私の頬に優しくキスをした。