二人の秘密



「………馬鹿」
「はいはい。」


最近は……頬にキスをするようになった。

期待したら駄目。
分かってるのに、期待せずにはいられない。


「帰るぞー」
「はあい!!」

私はこっそり写メを待ち受けに設定した。

幸せだなあ。
こんな幸せでいいのかなあ。

「莉子!置いてくぞー」
「待ってー!!!」


幸せがずっと続くなんて保証はどこにも無いのに。
あっさり崩れる事だってあるのに。

そんなことはないと馬鹿みたいに信じた私が。
いけませんでしたか…?
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